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LCA

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目次

LCAは、ライフサイクルアセスメント(Life Cycle Assessment)の頭文字を取った略称です。製品の製造過程だけでなく、原料調達から廃棄、リサイクルまでを含めたライフサイクル全体の環境負荷を定量的に評価、算定する手法を指します。

LCAの目的と重要性

2015年のCOP21で採択されたパリ協定で、各国が自主的に定める温室効果ガス削減目標の達成努力を進めていますが、LCAもその一貫としての取り組みです。

日本も含む多くの国が2050年までのカーボンニュートラル達成を宣言しており、企業にとっても環境負荷を低減する取り組みは必須のものとなっています。企業のCO2排出量を把握するため、製品のライフサイクル全体を視野に入れて排出量を算出するLCAは、極めて重要な意味を持ちます。

LCAの算定手順

LCAの算出対象は、製品やサービスの「原料調達・輸送・製造・流通・使用・廃棄・リサイクル」というライフサイクル全体に及びます。

LCAは次のような手順で算出します。

  1. 目的や範囲の設定
    製品の評価をする目的を定めた上で、ライフサイクルフロー図を作成して調査範囲を設定
  2. データの収集・設定
    原材料や廃棄物・排水などプロセスごとのエネルギー消費量や排出量、化石燃料の燃焼による発熱量といったデータを収集
  3. 影響評価
    計算式を使って温室効果ガスの排出量を算出
  4. レビュー
    算出結果を評価し、データに漏れがないかや適切に算定されているかなどをレビュー

こうしたLCAの算出や評価の手法は、国際的なマネジメントシステム規格「ISO(国際標準化機構)」で統一ルール化されています。

LCAの活用方法

LCAの活用方法としては、主に次のようなものを挙げることができます。

  1. 製品のライフサイクル全体での温室効果ガス排出量や環境への影響度を把握した上での、具体的な排出量削減策の策定
  2. 生産過程の見直しや、環境負荷を低減した製品の開発
  3. 第三者機関の認証を受けた上で認証ロゴをパッケージに印刷するなど、自社製品の環境負荷の低さのPR

CFPとの違い

LCAと間違いやすいのが「カーボンフットプリント(Carbon Footprint、CFP)」です。

CFPは、製品やサービスがライフサイクルを通じて排出する温室効果ガスをCO2に換算して分かりやすく表示する仕組みです。

LCAとCFPは環境負荷を定量的に評価する手法である点で共通しますが、CFPは温室効果ガスの影響のみを評価対象とするのに対し、LCAは資源枯渇や地球環境を包括的に評価する点に違いがあります。

日本企業によるLCA活用事例

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本メディア監修
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豊国エコソリューションズ公式サイト

引用元:豊国エコソリューションズ公式サイト(https://carbonneutral-hokoku.lp-essence.com/)

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有資格者数も多く、専門的かつ多角的なサポートを受けられるのも特徴。カーボンニュートラル分野での実績が豊富で、顧客のニーズを踏まえた提案を行っています。

豊国エコソリューションズは、省エネに関する補助金を活用した事業において、高い採択率・採択数の実績を有しています。補助事業の採択率は、2016年〜2020年9月の実績で94%を実現。提案した事業のほとんどが採択されています。一方、採択数も2011年〜2020年9月の累計で563件を数えるなど、豊富な実績を有しています。

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